雨の降る金曜日

朝起きる。
どんよりと灰色の空がひろがり、細かい霧ほどの雨がしとしとと降っている。


先日の通院の際、夜寝付けない旨を相談して処方された眠剤が効いているのか、夜眠れなくなることは無くなったのだが、その分朝が若干辛い。


今日も今日とて、重たい体を引きづりながら起床。
雨が降っているため電車通勤となる。
いつものバイク通勤時ならば、私服で会社まで行きスーツに着替えるのだが、今日の様な雨の日は自宅からスーツを着て電車に乗っていく事になる。


食事を済ませ、寝間着を脱ぎ、Yシャツと靴下を身につけるが、どうしてもそこから先に進まない。
ついさっきまで普通に出勤できるテンションだったのだが、着替えている途中からまたいつもの虚脱感に襲われる。
重たい溜息ばかりがこぼれ、Yシャツ一丁でしばし呆然とする。



どのくらいの時間が過ぎたであろうか。
ふと我に返った時には、すでに会社には間に合わない時間になっていた。


「またダメなのか」と落胆の気持ちを隠せない。
今週は月曜日も休んでしまっているため、今日休むと週2日休んだ事になってしまう。
そんな後ろめたい思いもあり、会社に連絡するのを渋ってしまう。


いつもそうなのだが、休みを告げる旨を伝える際は、上司にメールにて簡単に休みをする旨を伝えている。
本来ならば、会社に電話し口頭で伝えることが常識なのかもしれないが、今の自分にはそれが苦痛に感じられて仕方がない。
「休ませて下さい」と言った後の相手の反応が怖いのかもしれない。
励まし、叱咤、同情・・・、ありとあらゆる反応が怖いのだ。
なので、いつもメールで休みの連絡を済ましてしまう。


メールならば、言いたいことだけを伝えて、相手の反応をその場で受け止める必要がない。
そんなメールを送るだけでも、後ろめたい気持ちは一杯なのだが・・・。
とりあえず、「送信」ボタンを押したら、返信が来ないうちにPCをシャットダウンし、布団の中への逃げるのである。


早く梅雨が明けて欲しいなぁ・・・。