あっというまの一週間の土曜日

曇り。


今週から仕事を開始した訳だが、馴れない仕事にとまどいながらも、気が付いてみるとあっという間に一週間が過ぎていた。
こんなに時間の流れを早く感じたのは何時以来だろうか?
仕事柄早寝早起きをせざるを得ないのだが、そんな生活のリズムにも馴れつつある。


そして、この一週間を経て劇的に変化した事が一つ。
それは、自分の感性がかつての感受性を取り戻しつつあること。


たとえば、音楽を聴いていても、なんとなぁく聞いている事が多かったのだが(それでも昔に比べれば音楽を聴くようになっただけマシなのだが)、その音の響きがビシバシと心に伝わってくる。
今までは、何層かのフィルターを通した様にモサっと聞こえていた音楽が、その一切のフィルターを取り払いダイレクトに聞こえるようになったというか。
映画を鑑賞するにも、ちゃんと集中することが出来るようになったというか、映画のストーリーや言わんとしている内容がひしひしと伝わる様になってきた様な気がする。


そしてそれは、日常生活の中においてもかいま見ることが出来る。


春から夏に変わりゆくこの季節の中で、青々と茂る森林の色が、何とも心に届いてくる。
今まで気にも留めなかった風景の一つ一つを、その全てにメッセージが込められているかのごとく感じることが出来る。


それは大変新鮮な気持ちであると共に、懐かしい気持ちでもある。
健全な心の時に持っていた感受性を取り戻す事ができたのではという、何とも言えない安堵感。


今はただ、その安堵感に身を委ねられるだけで気持ちが良い。


この気持ちを忘れずにいつまでも大事にしたいと思う、そんな土曜日。