通院日の火曜日

曇り。
今日は通院日なので、午前中で仕事を切り上げ、午後から病院に行く。


病室の待合室での出来事。
自分はいつも診察の時間が来るまでの間は、暇つぶしに本を読んでいる。
今日もいつも通り本を読みながら、待合室で待っていると、本を読んでいる視界の端に女の人が歩いてくる姿が見えた。


何気なくその方向に目を向けた瞬間、突然その女性が崩れるように倒れてしまった。
何事かと思い、気が動転してしまう。


幸い、待合室には他にも何人かいたので、その人達が介抱してくれたおかげで、何とか事なきを得た。
ただ、自分もその場に板にもかかわらず、何も出来なかった事が不甲斐なく思えて仕方がない。
病院に診察に来ているにもかかわらず、自分の非力さが情けないことこの上なく、よけい気分が沈みがちになってしまった。


今頃あの女性はどうなったのであろう・・・。
無事に回復出来たであろう事を祈るばかりである。


そして自分の診察の番。
担当医は相変わらずの淡泊っぷり。
いつも自分の話を聞いても、それに対する意見や助言などはほとんど言わない。
なので、今日は積極的に担当医の意見を引き出してみようと試みる。
「とりあえず、退職するまでの残り少ない時間は、病状が悪化しない為に心がける事などないでしょういか?」と質問してみる。
すると、「あと少しですから、今まで通りで良いんじゃないですか?」と。


もう、本当にこの担当医はメンタル的なケアが何も出来ていない。
「今まで通り」といったって、自分がどのように過ごしたか何て担当医には説明していないにも関わらず、そんな返答をされてしまっては、こちらも失望感を拭いきれない。


とりあえず、初回の傷病手当の支給手続きが終わったら、担当医を変えて貰うか、病院を変えてみよう。


そう、密かに心に決める、そんな火曜日。